私がAGA治療を開始したのは30代前半でした。フィナステリドの服用で抜け毛は減り、薄毛の進行も抑えられている実感がありました。しかし、結婚して数年が経ち、妻と本格的に妊活を考え始めた時、ふとAGA治療薬の影響が気になり始めました。インターネットで調べると、男性胎児への影響の可能性などが書かれており、不安が募りました。すぐにAGA治療でお世話になっている皮膚科の医師に相談しました。医師からは、フィナステリドの特性や、妊活中の服用について丁寧な説明があり、念のため妊活開始の3ヶ月前から服用を中断することを勧められました。正直、治療を中断することへの抵抗はありました。せっかく効果が出ていたのに、また薄毛が進行してしまうのではないかという恐怖心です。しかし、妻と将来の子どものことを考えると、迷いはありませんでした。医師の指示通り、フィナステリドの服用を中止し、代わりにミノキシジルの外用薬を開始しました。最初の1ヶ月は、やはり抜け毛が少し増えたような気がして、鏡を見るのが辛い日もありました。しかし、妻が「大丈夫だよ、一緒に頑張ろう」と励ましてくれたこと、そして何よりも「今は妊活が最優先」という強い気持ちが、私を支えてくれました。食事にも気を使い、亜鉛やタンパク質を多く摂るようにしたり、睡眠時間をしっかり確保したりと、生活習慣全体を見直しました。そして、幸いなことに、治療中断から約半年後、妻の妊娠が判明しました。その時の喜びは言葉にできません。妊娠が分かってからは、妻が安心して出産を迎えられるよう、サポートに徹しました。そして無事に出産が終わり、授乳期間を経て、医師と相談の上でフィナステリドの服用を再開しました。現在は、子育てに奮闘しながら、AGA治療も継続しています。妊活とAGA治療の両立は、不安も伴いますが、医師とよく相談し、パートナーと協力することで乗り越えられると実感しました。
4月6