医師に聞くAGAと妊活の疑問点

医師に聞くAGAと妊活の疑問点

本日は、AGA治療と妊活の両立について、不妊治療専門医の田中先生(仮名)にお話を伺います。先生、AGA治療中の男性が妊活を始める際、どのような点に注意すべきでしょうか。「まず、現在服用されているAGA治療薬の種類を確認することが最も重要です。特にフィナステリドやデュタステリドといった5α還元酵素阻害薬は、男性胎児の生殖器形成に影響を与える可能性が指摘されています。そのため、パートナーの妊娠を計画している場合や妊娠が判明した場合には、これらの薬剤の服用について慎重な判断が必要です」。具体的には、どのような対応が考えられますか。「一般的には、妊活開始の数ヶ月前から、あるいはパートナーの妊娠が判明した時点で、これらの薬剤の服用を一時的に中止することが推奨されます。薬剤が体から完全に排出されるまでの期間を考慮し、医師が中断期間を指示します。ただし、薬剤の精液への移行量は極めて微量であり、それによって胎児に影響が出るリスクは非常に低いというデータもあります。しかし、万全を期すという意味で、中断を選択される方が多いのが現状です」。治療を中断することに抵抗を感じる方もいるかと思いますが。「お気持ちはよく理解できます。AGA治療を中断することで薄毛が進行するのではないかとご心配されるのは当然です。しかし、妊活においては、将来生まれてくるお子さんの健康が最優先です。治療中断期間中の薄毛対策については、ミノキシジル外用薬への切り替えなど、別の方法をAGA治療医と相談することも可能です。また、妊活が無事に終わり、授乳期間も終了すれば、多くの場合、内服薬治療を再開できます」。妊活中の男性やそのパートナーへメッセージをお願いします。「AGA治療と妊活の両立は可能です。ただし、自己判断は絶対に避け、必ずAGA治療医と産婦人科医、あるいは不妊治療専門医にご相談ください。それぞれの専門家が連携を取りながら、お二人にとって最も安全で最適なプランを提案してくれます。不安なことや疑問点は遠慮なく質問し、安心して妊活に臨んでいただきたいと思います」。田中先生、ありがとうございました。