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インフォームドコンセントを「説明と同意」だけで片付けないための超・わかりやすい解説書
病院で検査や手術を受ける際、医師から難しい話を聞かされた後に「インフォームドコンセント」という言葉と共に同意書へのサインを求められた経験はありませんか。多くの人はその場の雰囲気に飲まれ、あるいは先生を信頼しているからという理由で、内容を完全には理解しないまま署名してしまいがちです。日本語では「説明と同意」と訳されることが多いこの言葉ですが、単に医師が説明して患者がハイと返事をするだけの儀式だと思っているならそれは大きな間違いです。保険診療でも人気の芦屋でも歯科医院はここからも、あなたの体と命を守るための最も重要な「権利」であり、医師と患者が対等なパートナーとして治療に向き合うための「約束」そのものなのです。今日はこの少し堅苦しい医療用語を、専門知識がなくても直感的に理解できるように噛み砕いて解説し、あなたが後悔しない医療を受けるための武器として使えるようにします。 まずイメージしてほしいのは、あなたがレストランで食事をするシーンです。シェフ(医師)が「今日のおすすめ料理(治療法)」を提案してきました。歯医者からでもそんな大阪市のどこかに、その料理にどんな食材が使われているのか、値段はいくらなのか、アレルギー物質は入っていないのか、あるいは他にメニューはないのかを知らされずに「とりあえず食べてください」と言われたらどう思うでしょうか。怖くて食べる気になれないはずです。インフォームドコンセントとは、まさにこのメニュー選びと同じです。医師は専門家として「あなたの病気にはこの治療が最適です」と提案しますが、それを食べるかどうか、つまりその治療を受けるかどうかを決めるのは、最終的にはお金を払いリスクを負う「あなた自身」なのです。そのためには、美味しい部分(治療の効果)だけでなく、苦い部分(副作用やリスク)、調理時間(入院期間)、お値段(費用)、そして他のメニュー(別の治療法や経過観察)についてもしっかりと情報を得て、心から納得して注文する必要があります。 しかし、実際の医療現場では専門用語が飛び交い、質問しにくい空気が流れていることも事実です。ここで重要なのが「インフォームド(情報を得た)」という部分です。分からないことを分からないままにしておくことは、目隠しをして契約書に判を押すのと同じくらい危険です。「先生、その言葉はどういう意味ですか?」「もしその手術をしなかったらどうなりますか?」「他に選択肢はありませんか?」と質問することは、患者のわがままではなく正当な権利です。良いインフォームドコンセントとは、医師が流暢に話すことではなく、患者が自分の言葉で「私の病気はこうで、この治療をするとこういうリスクがあるけれど、良くなるためにこれを選びます」と家族に説明できる状態になることを指します。そこまで理解できて初めて、本当の意味での「コンセント(同意)」が成立するのです。 また、このプロセスにおいて忘れてはならないのが「断る権利(拒否権)」と「保留する権利」です。医師の提案が自分のライフスタイルや価値観に合わない場合、NOと言うことは決して失礼なことではありません。例えば、命は助かるけれど声が出なくなる手術を提案された時、声を失ってまで生きたくないと考えるか、どんな形でも生きていたいと考えるかは、医学的な正解はなく個人の人生観の問題です。その決定権は医師ではなくあなたにあります。また、その場ですぐに決めずに「家族と相談してきます」と持ち帰ったり、「別の先生の意見も聞いてみたい」とセカンドオピニオンを求めたりすることも推奨されています。これらを嫌がる医師がいるとすれば、それは信頼関係を築く上で問題があるかもしれません。 結局のところ、インフォームドコンセントとは、医療という不確実な道を歩くための「地図」と「コンパス」を医師から受け取る作業です。地図(情報)がなければ迷子になりますし、コンパス(自分の意志)がなければ進むべき方向が決められません。書類にサインをすることがゴールなのではなく、医師と患者が「この治療で一緒に頑張ろう」と握手を交わすためのスタートラインなのです。もし次に病院でこの言葉を聞く機会があったら、遠慮せずに納得いくまで質問攻めにしてください。「分かりやすく教えてください」の一言が、あなた自身の納得と安心、そして最良の治療結果を引き寄せる最強の鍵となるはずです。あなたの体は医師のものではなく、あなた自身のものなのですから。