月別アーカイブ: 8月 2020

ストレス抜け毛の裏に潜む病気とは

ストレス抜け毛の裏に潜む病気とは

現代社会において、ストレスは万病の元と言われるほど、私たちの心身に様々な影響を及ぼします。抜け毛もその一つで、強いストレスを感じると自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮して頭皮への血流が悪化し、毛髪の成長に必要な栄養素が届きにくくなる結果、抜け毛が増えると考えられています。いわゆる「ストレス性脱毛症」です。しかし、ここで注意したいのは、そのストレスの原因が、実は別の病気によって引き起こされている可能性があるという点です。例えば、うつ病や不安障害といった精神疾患を抱えている場合、それ自体が大きな精神的ストレスとなり、抜け毛を誘発することがあります。患者さん自身は、まさか自分が精神疾患にかかっているとは思わず、単に「最近ストレスが多いから髪が抜けるのだろう」と自己判断してしまうケースも少なくありません。また、慢性的な痛みや不快感を伴う病気、例えば関節リウマチや線維筋痛症、過敏性腸症候群なども、持続的なストレス源となり得ます。これらの病気による身体的な苦痛が精神的なストレスへと繋がり、結果として抜け毛を引き起こすという構図です。さらに、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では、イライラしやすくなったり、落ち着きがなくなったりといった精神的な症状が現れることがあり、これがストレスと感じられ、抜け毛の一因となることも考えられます。睡眠時無呼吸症候群のように、質の高い睡眠が妨げられる病気も、日中の倦怠感や集中力の低下といったストレスを生み出し、間接的に髪の健康に影響を与える可能性があります。したがって、「ストレスで髪が抜けている」と感じた場合、そのストレスの原因を深く掘り下げてみることが重要です。もし、原因不明の長引くストレスや、抜け毛以外の体調不良、気分の落ち込みなどがある場合は、心療内科や精神科、あるいは内科など、適切な専門医に相談することを検討しましょう。ストレスの影に隠れた病気を見つけ出し、適切な治療を受けることが、結果的に抜け毛の改善にも繋がるかもしれません。

AGAの進行と増毛技術の進化

AGAの進行と増毛技術の進化

男性型脱毛症、いわゆるAGAの進行は個人差が大きく、そのメカニズムも複雑です。主に男性ホルモンの影響や遺伝的要因が関わっているとされていますが、生活習慣やストレスなども無視できません。AGAは頭頂部や前頭部から薄毛が進行する特徴があり、放置すると徐々に範囲が広がっていきます。この進行を遅らせる、あるいは改善を目指すのがAGA治療ですが、一方で見た目の変化に即座に対応する方法として増毛技術が注目されています。かつての増毛というと、不自然な仕上がりや耐久性の低さが問題視されることもありました。しかし、技術は日進月歩で進化しており、現在の増毛技術は非常に自然な仕上がりを実現しています。例えば、一本一本手作業で結びつけるタイプの増毛では、地毛との馴染みが良く、周囲に気づかれにくいのが特徴です。また、特殊な極薄シートに植え付けた毛髪を頭皮に直接固定するタイプもあり、こちらは広範囲の薄毛にも対応可能です。素材も改良が進み、人毛に近い質感の人工毛や、高品質な人毛が使用されることで、より自然な風合いと手触りが得られるようになりました。さらに、通気性や耐久性も向上し、日常生活での違和感も軽減されています。AGAの進行に合わせて増毛の量を調整したり、部分的に追加したりすることも可能です。このように、増毛技術の進化はAGAに悩む人々にとって、新たな選択肢と希望を提供しています。もちろん、増毛は対症療法であり、AGAそのものを治療するものではありません。しかし、QOL、つまり生活の質を向上させるという観点からは非常に有効な手段と言えるでしょう。技術の進歩により、より自然で快適な増毛が可能になった今、AGA対策の一つとして検討する価値は十分にあります。