抜け毛で病院へ行くべきサインとは

抜け毛で病院へ行くべきサインとは

普段からある程度の抜け毛は誰にでも見られる自然な現象です。しかし、その抜け毛が何らかの病気の兆候である場合、早期に医療機関を受診することが重要になります。では、どのような状態になったら病院へ行くべきなのでしょうか。まず、抜け毛の量が明らかに異常だと感じる場合です。例えば、シャンプーの際や朝起きた時に枕についている髪の毛の量が、以前と比べて急激に増えた、あるいは毎日大量に抜け続けるといった状態は注意信号です。特に、手ぐしを通しただけでごっそりと毛が抜けるような場合は、何らかの原因が潜んでいる可能性があります。次に、抜け毛と共に頭皮に異常が見られる場合です。強いかゆみ、フケが大量に出る、赤みや湿疹、痛みなどがある場合は、脂漏性皮膚炎や接触皮膚炎、あるいは感染症といった頭皮自体の病気が考えられます。これらは放置すると悪化し、抜け毛をさらに進行させる恐れがあります。また、特定の箇所だけが集中して抜ける場合も受診を検討すべきサインです。円形脱毛症のように、コイン状に毛が抜け落ちる場合は、自己免疫系の異常が関わっている可能性がありますし、広範囲にわたって急激に髪が薄くなるびまん性脱毛なども、原因の特定が必要です。さらに重要なのが、抜け毛以外の全身症状の有無です。原因不明の体重減少や増加、極度の疲労感、動悸や息切れ、微熱が続く、関節の痛み、皮膚の発疹、女性の場合は月経不順など、他の体調不良を伴う抜け毛は、甲状腺疾患、貧血、膠原病、婦人科系疾患といった内科的な病気が隠れているサインかもしれません。これらの症状に一つでも当てはまる場合は、自己判断せずに、まずは皮膚科を受診しましょう。皮膚科医は髪と頭皮の専門家であり、必要に応じて内科など他の診療科への紹介も行ってくれます。早期発見、早期治療が、健康な髪を取り戻すための第一歩です。